たった1回読めば解る!累乗根とは何ぞや!?

累乗根定義と致しましては、「n乗してaになる数を、aのn乗根と言い、更に累乗根を表すnが、偶数である場合と、奇数である場合とに分類される。」という様なものですが、累乗根に限らず、文字式:aやnを用いて説明してあるために、「イマイチ理解仕切れない?」といったところではないでしょうか?

累乗根攻略の1つの対策と致しまして、累乗根と同様に、

「一刀両断!logが、pHへと導かれる仕組み!?」

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の方で紹介しています、「❂ 常用対数」、「✪ 解の公式」と並行に理解して頂けたらと思いますので、是非御覧下さい!

それではスタートです!

1.基礎的な累乗根を理解しよう!

累乗根の仕組みが理解出来ない理由に、この定義を含め、「本来、累乗根が成立する前の、最も重要な前提条件となるべきものが詳しく説明されていないため!」だと思われます。

※ 中でも前提条件ともなるべき指数が占める存在は、累乗根の影に隠れ、指数という重要性のある姿として中々気付けません!

そのために、次の様なシンプルな基礎となるべき問題さえ理解しにくくなっているのではないでしょうか?

 1-1.nが、偶数の場合!

〔問題〕:「 4乗根√4^4(または、4乗根√256)の値を求めよ。」を、例として考えます。
※ nが偶数乗根(2、4、6など)の場合、a>0の時に、「n乗根(偶数乗根2、4、6など)√a」と、「-n乗根√a」から導き出される解は(※ あえて解りやすい様に、基準:n乗根√a=n乗根√x^n=x^(n/n)=x、として考える事とします!)、

( 1.)正(+):n乗根√a=n乗根√x^n=x(+の解)

( 2.)負(-):-n乗根√a=-n乗根√x^n=-x(-の解)

の2つの別々な解が生じ、これら2つを併せて、

「[X]:±n乗根√a=±n乗根√x^n=±x、としては決して生じない!」よって、

「※[◯]:正と負の別々な2つの解:x、-x として、それぞれが生じる事になる!」

また偶数乗根の場合、次の例の様に考えると後述する全体像との関連もイメージし易くなる!

「〔例〕:16の4乗根=±4乗根√16=±4乗根√2^4=±2^(4/4)=±2 ∴2つの正負(+-)の解:±2、を前提とし、これを4乗すると、( ±2 )^4=16」これより、

「※ 4乗すると16になるという、ある数とは、16の4乗根の解である。つまり、☆解:±2 、である!」となり、結局、

【 ※ 偶数乗根の場合、累乗根の定義としての「ある数aとは」、aのn乗根=〔例〕:16の4乗根=±4乗根√16=☆±2、という☆解を、単に表しているだけである!】

さて、ここで〔問題〕の方に戻りましょう。

4乗根√4^4も、4乗根√256も、nが偶数乗根(2、4、6など)であるため、これらはそれぞれ「正」と「負」の解を持つ?

(1):「X」4乗根√4^4=±4(+4と、-4の2つ)

(2):「X」4乗根√256=4乗根√4^4=±4(+4、-4の2つ)

になりそうですが、解は(1)(2)いずれも、「※「◯」:+4、つまり、4のみ!」になります。よって、

(1):「◯」4乗根√4^4=4

(2):「◯」4乗根√256=4乗根√4^4=4

が解になりますが、「※ 何故これを、±4にしてしまうという様な間違いが生じる!」のでしょうか?

理由は、定義と全く異なる解釈をしているためです。簡単に考えますと、元々、4乗根√4^4と、4乗根√256は、符号+(プラス)を省略したものがそれぞれ、+4乗根√4^4、+4乗根√256であり、これを基にして解を単純に考えると、

「+4乗根√4^4=+4=4、+4乗根√256=+4乗根√4^4=+4=4」なんですが、もっと理解度を高めるために、次の様にして表す事にします!

1- 2.☆ 偶数乗根の原形として、aに、分数の指数を用いてみよう!

【※ 指数を扱った累乗根の原形と、累乗根の関連性を理解しよう!】
「※ nが偶数の場合に、a>0より、aのn乗根(偶数乗根)は、正(+)と負(-)の、2つの解を生じる!」

a^(1/n)=±n乗根√aより、

〔 1 〕:「※ 256^(1/4)=256の4乗根=±4乗根√256 」を、

「[1]正(+):4乗根√256と、 [2]負(-):-4乗根√256の、※ 原形、として考える!」

〔 2 〕:〔1〕の ※ 原形より、

「[1]:4乗根√256=4乗根√4^4=(+)4」 と、

「[2]:-4乗根√256=-4乗根√4^4=-4」の2つの解が生じ、これをまとめて、

【※ 原形の解:±4 、とする!】

〔 3 〕∴【 256^(1/4)=256の4乗根=±4乗根√256=±4、として成立!】

≠【※ 原形の式から、2つに別れて生じた式は、それぞれ単独で、

[1]:(+)4乗根√256=(+)4 と、

[2]:-4乗根√256=-4、として存在し、結果、解も別々に存在する!】

仮に、「〔問題〕:-4乗根√4^4(または、-4乗根√256)の値を求めよ。」という問題の場合の解は、※ 原形から☆負(-)の方に別れた式の方が、

「 -4乗根√256=-4乗根√4^4=-4 」

として単独で存在し、負(-)のみの解が生じる!まとめると、

【※ 256^(1/4)=256の4乗根=±4乗根√256=±4】 ≠ 【※ 4乗根√256=(+)4、-4乗根√256=-4】

【∴ ※ 原形の式から、正(+)と負(-)の式に別れたとはいえ、両者共結局、全く違う意味( ≠ )だと言えます!】

「※ この様に偶数乗根、あるいは奇数乗根が、1つの固まりになっている複数の式として全体の流れを表している!」ものとしてイメージすれば、それぞれの持つ式の意味が理解出来るのではないでしょうか?

【※ once more,偶数乗根の定義とは!】

※ nが偶数の場合、

「※ aのn乗根=±n乗根√a:(a>0) 」には、

「[1]正(+):[ n乗根√a ]と[2]負(-):[ -n乗根√a ]の2つが共存している!」また、

【※ [ aのn乗根=±n乗根√a ]は、それぞれ単独の読み方を持つ、

[1]正(+)の読み方:[ n乗根√a ]と[2]負(-)の読み方:[ -n乗根√a ]の2つの読み方が合わさったものである事から、次の様にまとめられます。

∴ [ aのn乗根=±n乗根√a ]は、これより枝分かれした、[1]正(+):[ n乗根√a ]と[2]負(-):[ -n乗根√a ]が合わさったものである!】

いかがでしょうか?読み方1つをとりましても、分かっているようで、解らない?これも「簡単が一番難しい!」と言う事でしょうね!

1-3.偶数乗根として扱えない場合の注意点 !

※ nが偶数乗根である、4乗根√(-2)^4、4乗根√-2^4 等は、√内の数の指数が占めている範囲が互いに異なるために√内の、それぞれの数の累乗根の持つ意味をハッキリ区別する!
( 1.)4乗根√(-2)^4内の(-2)^4は、符号:マイナス(-)迄を含んだ(-2)全体を指数4により4乗する事を意味し、計算方法としては√内の(-2)^4を先に計算し、まとめてから解を導く!

4乗根√(-2)^4=4乗根√16=4乗根√2^4=2^(4/4)=2

( 2.)4乗根√-2^4内の、-2^4は、符号:マイナス(-)を含まない数☆2だけを指数4により4乗する事を意味し、これを( 1.)と同様の計算方法にした場合、

4乗根√-2^4=4乗根√-(2^4)=4乗根√-16

という様に、次で述べる存在しない累乗根になってしまう!

※ aが0より小さい、つまりa<0の場合、定義により「aのn(偶数)乗根」は成立しません!何故なら、aがマイナス(-)である事を意味しているからです。つまり、n乗根√-aになってしまいます。

√の中の数がマイナス(-)の値になる様に偶数回(2乗根なら2回、4乗根なら4回、更に4回以降も6回、8回等と続きます。)乗じても、このn乗根√-aの√の中が負(-)である「-a」になる事は決してありません!

この事を「4乗根√-256」で考えてみると、+(プラス)または-(マイナス)の符号付きの数を4回(nが4の偶数乗根)掛けても、-256になる数など存在しません!

※ (-)×(-)×(-)×(-)=(+)、という様に符号:マイナス(-)を偶数回乗じても符号(+)にしかならないため、√の中の値が符号:マイナス(-)の付いた数になる事は無いのです!

nが偶数乗根のときには符号:マイナス(-)が√の外側に付いている、-4乗根√256や、-4乗根√4^4等しか存在せず、4乗根√-256などは存在しません!

2.nが、奇数の場合。

(Ⅰ).「※ nが偶数乗根の場合に、aのn乗根は±n乗根√aで表せるのに対し、nが奇数乗根の場合、次の様な定義の内容とされています!」

「*n乗根√a」より、nが奇数(3、5、7など)乗根であり、符号:プラス(+)により(√内の+は省略)、aが正(+)として存在するとき、

「*3乗根√27=3乗根√3^3=3^(3/3)=3」

等の様に表す事が出来、更に、3乗根√27の原形として用い表すと、

【※ 27^(1/3)=27の3乗根=*3乗根√27=3乗根√3^3=3^(3/3)=3 】が成立する!

(Ⅱ).「*n乗根√-a」より、nが奇数(3、5、7など)乗根であり、符号:マイナス(-)により、aが負(-)として存在するとき、nが奇数乗根の場合のみに限り、n乗根√-a内の、符号:マイナス(-)を外に移動させ、

【☆ n乗根√-a=-n乗根√a 】と出来る!つまり、

「※ -32^(1/5)=-32の5乗根=*5乗根√-32」より、

ここで「※ n乗根√-a=-n乗根√a」により、「※ 5乗根√-32」 を、「※ -5乗根√32」とし、次式が成立する(※ 5乗根√-32 の原形:-32^(1/5) とする)!

【∴ -32^(1/5)=-32の5乗根=*5乗根√-32=-5乗根√32=-5乗根√2^5=(-1)×2^(5/5)=-2】

2-1.チェックしよう!

※ 最後に、aの数が同じで、累乗根が異なっている場合の値の求め方の違いを、次の例によって理解しておきましょう!
【( 1.) ※ nが、偶数乗根で、aが8だった場合!】

【※ 8^(1/2)=8の2乗根=±√8=±√(2^2×2)=±2√2 】

≠ 【[1]:(+)√8=√(2^2×2)=(+)2√2、と[2]:-√8=-√(2^2×2)=-2√2、として別々の解が存在する!】

「※ ±(2乗根)√8の√内の8を素因数分解すると、8=2^3、になり、2の指数3(2^3の^3)を、nの偶数乗根であるn=2、を用いた2^2と、残った指数1を用いた2^1とに分け、(2乗根)を省略すると、±√8=±√(2^2×2^1)」になります。

そして√内の、2^2の指数2が、nが表す2乗根の2と互いに消去され、残った数2が√の外に出され、最終的には、±2√2になります!」

【( 2.)※ nが奇数乗根で、aが8だった場合!】

【※ 8^(1/3)=8の3乗根=3乗根√8=3乗根√2^3=2^(3/3)=2】

【※ この様に( 1.)( 2.)の√内の8の数が同じでも、nが偶数か奇数かで全く異なる値が生じる事を、しっかり理解しておきましょう!】

2-2. まとめ!!

【※ 奇数乗根も、偶数乗根同様、累乗根の定義が成立します!】

〔例〕[1]:【※ 27^(1/3)=27の3乗根=3乗根√27=3乗根√3^3=3^(3/3)=3 ∴ 正(+)の解:3】

を前提とし、これを3乗すると「 3^3=27 」これより、

【※ 3乗すると、27になるという、ある数とは、27の3乗根の解である。つまり、☆3(=解)である!】

〔例〕[2]:【※ -32^(1/5)=-32の5乗根=5乗根√-32=-5乗根√32=-5乗根√2^5=(-1)×2^(5/5)=-2 ∴ 負(-)の解:-2】

を前提とし、これを5乗すると、「 (-2)^5=-32 」これより、

【※ 5乗すると、-32になるという、ある数とは、-32の5乗根の解である。つまり、☆-2(=解)である!】

皆さん、いかがでしょうか?累乗根の読み方1つで、紛らわしい累乗根へと変化する事が少しは御理解出来たのではないでしょうか?

※ この様に、読み方1つでも誤ってしまうと解らない方向へと逆走しますので、改めて累乗根だけでなく、「※ 読み方から確実に理解する!」という基礎的観点から見直すのもいいかもしれませんね!

それでは、また、 See you !